SUMIKOのSongbirdというモデルには、通常のMC型(Lo)と高出力MC型(Hi)の2種がラインナップされています。以下の製品説明は2モデル共通の内容になります。
独特な形状の美しいブルーボディと、Made in Japanであることは2モデル同一の基本事案。それぞれの音色については下記の通りです。
・通常のMC型(Lo)について。
個人的な解釈で恐縮ですが、SUMIKO社におけるMC型カートリッジの『基本モデル』が、このSongbird(Lo)ではないかと推察しています。スケルトンなボディ形状から想像する勝手なイメージを裏切るほど低域が豊か。決してドンシャリなバランスというワケではなく筋肉質な感じです。微細なニュアンスを再生できないということでもありません。レコード盤からは相当量の情報をピックアップ&出力します。要するに性格が明るく元気。
低域というより中域の下の方が豊か、と申した方が分かりやすいかもしれませんね。男性ボーカルを聴くと、歌手の胸板がひと回り厚くなった?みたいな。女性ボーカルだと声に安定感を感じる。モデル名の通り、とにかく声がよく歌います。
ボーカル音源だけでなく、ロックなどのビートが立っている音楽をMM型カートリッジで楽しんできた方が、ちょっと大人になって入手するMC型としてSongbirdは最適解かもしれません。シッカリとしたボトム感はそのままに、ハイファイ・オーディオの世界を垣間見ることができるでしょう。
・高出力型(Hi)について。
通常MC型と基本音色は同一ですが、出力が上がった分、繊細さがちょっと削がれたかもしれません。
しかしシグナルの昇圧・増幅装置を必要としない使い勝手の良さは大きな利点です。MM型カートリッジからMC型にシフト、または併用する際、お手元のオーディオ機器はそのままにカートリッジの差し替えが可能。コレは大変に便利かつリーズナブルです。
*そのあたり、動画でもレビューしております。ぜひご覧ください。
<<Songbird(Lo) SPEC>> |
形式 | MC
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周波数帯域 | 12-40,000Hz
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出力電圧 | 0.5mV (1kHz)
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チャンネルセパレーション | 30dB (1kHz)
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針先形状 | 0.3×0.7mil 楕円
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カンチレバー | アルミニウム
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内部インピーダンス | 28Ω
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負荷インピーダンス | 100Ω
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適正針圧 | 1.8〜2.2g
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推奨針圧 | 2.0g
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自重 | 8.5g
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針交換価格 | ¥100,100(税込) |