*お取り寄せ品です。
*本文はMG3605とMG3675共通の紹介文になります。
MM型カートリッジに対して、レコード愛好家はどのようなイメージを持っているでしょうか。『入門機』とか『お手軽だけどオーディオ的Hi-Fi感とは無縁』とか、おおよそそんな感じだと思われます。
この度、弊社のデモ機としてMG-3675と交換用の丸針CN-3605を導入しまして、まる3日かけて『丸だ楕円だ』と針を取っ替え引っ替えしているうちに、MMカートリッジに対する価値観が完全に変わりました。結構な大衝撃事案です。
まずお伝えしたい事は『オーディオ機器って、音楽を聴くための装置だよな』と、CHUDENカートリッジが思い出させてくれたという事。MG-36シリーズは、とにかく音楽を楽しく再生し、そしてとてもラクに聴けるのです。コレ、とっても大切な事だと思います。
『どんな音が刻まれているのだろう・・』って、レコードと対峙してガッツリと聴き込む楽しさって、確かにあります。でも『今日は気分が良いから、ノリノリで音楽を聴きたい』って日もあるじゃないですか。そんなシチュエーションにCHUDENのカートリッジはバッチリとハマります。
MGシリーズは大きな出力を誇ります。しかしそれは音圧が高いだけで音数が少なかったり、雑な描写をするってことではありませんよ。ハッキリ言って、ハンパなMC型カートリッジよりよっぽど多くの情報をレコード溝から抽出します。そして丸針と楕円針が、これまた気持ちよくサウンドキャラクターを描き分けているのです。
赤いプロテクトカバーがMG-3605(丸)、青いのがMG-3675(楕円)。
MM型カートリッジなので、サクッと針の差し替えができます。こういうところも楽しいですのですが、慎重に作業しましょうね。
さて、肝心な音色ですが『現代的なMM型カートリッジだな』という言葉が真っ先に思い浮かびました。丸、楕円ともにMMカートリッジらしいガッツがあって、さらに奥ゆかしい繊細さもある。
念の為、MMカートリッジの雄、Shureの銘機も比較対象として試聴しました。
V15 Type3とType4の音色を聴き『やっぱり銘機だわねー』と感嘆しつつもCHUDENはというと、これはもう全く別な描写。MGシリーズは往年の銘機と比較をするカートリッジではないことがよく分かりました。
MG-3605(丸針)はとにかく分厚い音。ボーカルとかサックスとかギターとか、いわゆるミッドレンジの描写が立体的で濃い。でも暑苦しくない。見事な描き方です。
ロックはどんな具合に聴けるだろか?と針をおろしたカルメン・マキさんの『崩壊の前日』でワタシは鳥肌&涙目。
MG-3675(楕円針)は、3605の音色を上手にストレッチした感じ。ミッドレンジの濃厚さは少し減るけど、前後左右に音場が広がる。MM型でこんなに広い音場を描けるカートリッジは初体験です。メーカーカタログに『MC派の方にもお勧めします』と書いてありますが、まったくその通り。幅広いジャンルの音楽を聴く方にはMG-3675をお勧めします。ちなみにワタシは松任谷由実さんのアルバム『Surf & Snow』でグッときました。
当社は『MG-3675とHC-001のセット』を基本のデモ機として導入しました。よってヘッドシェルについても少々。国内生産なアルミニウム製で自重は9g。軽いですね。質感もナカナカよろしいです。リード線はかなり細いのですが、せっかくシェルが軽量なのだから、そういう事でしょうね。他社製のリード線と音色比較もしましたが、純正リード線もかなり上出来です。
さて、基本性能を理解したので、以降はヘッドシェルとかリード線とかネジとか、周辺アクセサリーのマッチングも色々と試して楽しんでみようと思います。そんなお話はまた後日に。
いやー、レコードを聴くって楽しいですね!
株式会社 中電を突撃訪問したときの取材動画です。ぜひご覧ください。
<<MG-3675 SPEC>> |
発電方式 | MM
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出力電圧 | 7.5mV/1kHz (5cm/s)
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適正針圧 | 2.5g
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周波数特性 | 20Hz〜20kHz
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負荷抵抗容量 | 47kΩ/200pF
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スタイラスチップ | 楕円針
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カンチレバー | アルミニウム
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自重 | 5.8g
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